英語教室を始めるなら知っておきたい、失敗しないレイアウトや内装のポイント
あなたの教室は、生徒さんにとって通いやすい教室になっていますか? 知らないうちに違和感を与えて、敬遠されていませんか? すでに開業した人も、これから開講する人も、レイアウトや内装のヒントになる考え方をおさえましょう。
自身も2年間で30教室・6,500名の生徒を集めた実績を持ち、スクールコンサルタントとしても数多くのスクールの生徒数を倍増・3倍増に導いている佐藤仁(さとうひとし)講師が、Teachers-Place主宰・金井さやかとオンライン対談。
英語教室や各種スクールをこれから始める人はもちろん、すでに開業した人にも今一度考えていただきたい、教室のレイアウトや内装のポイントをお話します。
教室のレイアウトや内装による雰囲気づくりは、実は大事な要素ですね。生徒募集の体験入会などにも影響を与えているので、注意が必要です。
習い事系と資格系で、ポイントは変わる
皆さんの教室・スクールは、「習い事系」ですか? 「資格系」ですか?
例えば、学習塾なら合格を主とするので資格系に属することになります。
教室に通う生徒さんにとって、試験に合格する、資格を取る、というのが主な目的であれば、その教室は「資格系」ですね。
はい。それに対し、「習い事系」スクールは、そもそも何か明確な結果を求めて習い始める人はそれほど多くいません。
習い事系は、教室に通うこと自体を楽しみにしてもらうイメージでしょうか。
英語教室なら、英検合格やTOEIC対策などをメインにしたものが「資格系」、楽しく続ける英会話クラスは「習い事系」といえそうです。
スクールコンサルタント・佐藤さんより解説とアドバイス
この違いは、教室のレイアウトや内装の違いにも反映したほうがいいのです。
習い事系スクールは、どちらかと言うと趣味をきっかけとして通い始められる方が多いと思います。
その場合、教室の内装は「ここでどういった楽しいことがあるのか」等を演出して、ワクワク感を与えるようにしたほうが効果的です。
資格系は、明確な目的を持って始める方が多いと思います。
「ここで、〇〇の資格を取得する!」といった目的を持った方が始められます。
その場合、教室の内装は「ここで習うと合格する」など、現実的なものを演出する必要があります。
生徒募集や入会継続にも影響する、内装やレイアウトのポイント
金井さやかより、習い事系・資格系いずれのケースでも長年指導してきた経験を踏まえ、まとめと具体例を紹介します! (下記は例です。それぞれの教室の広さや目的に合わせ、安全面にも配慮して計画してくださいね)
・習い事系:ワクワク感を与える内装・レイアウト 例:写真やポスターなどのカラフルな掲示物、イベントのレポート など お互いの顔を見ながら交流しやすい雰囲気が感じられる、サロン風のレイアウト ・資格系:現実的な掲示で目的や実績をアピール 例:合格者の人数、試験のサンプル問題、試験日など目標となる期日の掲示 など 各自が集中して学習できるように机や間仕切りを配置、講師の話を聞きやすいスクール形式のレイアウト |
ひとつの教室しかない場合は?
このことを考えると、学習塾(資格系)と習い事系のスクールを同じ教室で行うことが難しいことが分かりますね。
たとえば、学習塾の「○○高校合格!」といった現実的な結果が張り出されている教室で英会話を習うとしたら、ワクワクはしませんよね。
同じように英会話教室では、外国のポスターや英語のポスターが張り出され、海外のイメージがあるところで受験勉強をするのは少し抵抗を持つかもしれません。
だからと言って、習い事系と資格系が同居できないわけではありません。
非常に簡単な話、教室を分ければいいだけです。
ひとつの教室はワクワクするような内装で、もうひとつの教室は現実的な結果が出されている内装で行えばいいのです。
違う目的なのに、同じ教室になっていませんか?
子どもから成人まで対象にしたスクールでも同じことが言えます。
子どもの教室の雰囲気と成人の教室の雰囲気は、どうしても同じにすることはできません。
子どもたちがワクワクするものと、大人がワクワクするものが違う場合があるからです。
その場合も、無理をして同じ場所で行わないように別の教室を作れば、対象者にあった雰囲気を作ることができます。
もし、教室が2教室ない場合であれば、パーテーションで区切り、雰囲気を変えることも方法としてあります。
教室のイメージは、入会時に非常に大切ですね。そこで働く先生自身は、当たり前の景色になって気づかないことも多いものです。
でもお客様は、見学や体験で一歩足を踏み入れた瞬間、レッスンに触れる前から、その教室の雰囲気を感じ取ります。最初に違和感があれば、そこに通いたいと思えなくなってしまいます。
皆さんの教室はどうですか?
これから開業したい方は、上記を念頭に計画してくださいね。
すでに開講している方は、これをきっかけに、「初めて来た人」のつもりになって、ご自身の教室を見渡して、改善してみてはいかがでしょうか。
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